○アンケート実施の目的
東久留米市内社会福祉法人連絡会の会員法人が日常的に実施している「地域における公益的な取組(*)」の内容について調査し市民に広く公開するため、同連絡会広報分科会にてアンケートを実施・集計した。
*本アンケートにおける「地域における公益的な取組」とは、各法人・事業所が持つ各種資源(専門性、ノウハウ、ネットワーク、物的資源等)を活用し、無料または低額で地域のニーズに対応する取り組み全てを含むこととした。
事業の規模に関わらず、各法人が上記の考え方に当てはまると思われる取り組みについて、回答を求めた。
アンケート結果 PDF
◇ 実施期間
令和6年8月20日(火)~9月20日(金)まで
◇ 回答率
54.5% (会員法人22法人中 12法人が回答)
◇ 主な事業分野
高齢関係 3法人
障がい関係 7法人
保育関係 1法人
社協 1法人
◇ 集計結果
1 法人全体の職員数
1.50人未満 4法人 2.50~100人未満 4法人
3.100~150人未満 1法人 4.150~200人未満 1法人
5.200~250人未満 1法人 6.250人以上 1法人
2 「地域における公益的な取組」について
Q.1 貴法人または事業所では、「地域における公益的な取組」を実施していますか。
□実施している 8法人(内訳:高齢2、障がい4、保育1、社協1)
□実施していない 4法人(内訳:高齢1、障がい3)
Q.2 地域における公益的な取組の対象者を教えてください。(複数選択可)
1.地域住民 7法人(内訳:高齢2、障がい3、保育1、社協1)
2.自治会や町内会 5法人(内訳:高齢2、障がい1、保育1、社協1)
3.保育施設や学校 5法人(内訳:高齢1、障がい2、保育1、社協1)
4.企業・団体 3法人(内訳:高齢2、社協1)
5.その他
Q.3 地域における公益的な取組の具体的な内容を教えてください。
*【 】内は、社会福祉法人名・地域
〇認知症カフェ、買い物バス事業への参画、小中学生のボランティア受け入れ、
テントの無償貸出し、交流ロビーの貸出、地域の防災訓練への参加、近隣児童の駆け込み避難先【マザアス・氷川台】
〇フードパントリーの協力、体操・脳トレグループへの会議室無料貸出、地域の自主グループへ参加し、応援している。法人のお祭りに協力していただく(フリーマーケットに参加)【三育ライフ・南沢】
〇近隣の高校(久留米総合・久留米西)から「福祉の授業」を依頼され、生徒向けに啓蒙啓発に努めている。具体的に、センターの役割や業務内容の説明、車いすやリフター体験を通して障害者理解につなげている。コロナ禍以前、近隣の子ども食堂へ、収穫した野菜(サツマイモ・ゆず)を届け、食事の一部にご活用いただいた【恩賜財団東京都同胞援護会・幸町】
〇事業所所有の備品の貸出、場所の提供【椎の木会・中央町/八幡町】
〇認知症カフェ、ふれあいサロンなどへの参加、氷川台自治会との災害協定締結、実習生や職場体験、地域交流祭りの実施など【龍鳳・氷川台】
〇地域に向けた福祉講座の企画・実施、地域に向けた納涼祭の実施、地域の資源回収や地域美化清掃を活動の中で実施【森の会・大門町/前沢】
〇地域に向けて子育て企画の案内などを掲載した「そだつなかま」という新聞を出している。地域の小学生に園庭開放をしている。地域の小学校とあそびの交流を行っていた(コロナ前)。地域の敬老会の方と遊びや踊りの交流を行っていた(コロナ前)。隣のセンターひばりの職員と定期的な情報交換の場をもうけている【豊川保育園・ひばりが丘】
結果からわかったこと
→取り組みを実施している法人では、複数の取り組みを工夫をもって実施していることがわかった。
・複数の法人が、住民に法人所有の場所や備品の提供を行っている。
・複数の法人が、住民に施設を開き、各事業所が専門とする分野の理解を進めるための取り組みをしている。
・複数の法人が、近隣住民の行う集まりの場に参加し、施設と住民の相互理解に取り組んでいる。
・複数の法人が、実習生や職場体験などを受け入れ、福祉事業の啓発に取り組んでいる。
・地域の美化活動や新聞配布に取り組む法人があった。
Q.4 効果・影響及び継続するための工夫などあれば具体的にご記入ください。
〇自治会のイベントへの参加、WEBミーテイング活用、定期的な活動を実施、災害時の情報共有と連携【マザアス・氷川台】
〇自主グループや脳トレの応援を続けていて、その中の方がこちらの認知症カフェの手伝いをしてくれている。障がい事業所の方々に、お祭りに参加してもらったり、連絡会で情報交換をしていく中で関係性ができ、当方の車両の清掃・消毒などのお仕事をお願いできるようになった。ボランティアコーディネーター、デイサービスの管理者などと情報を共有し、できることを少しづつやることが継続につながると思われる【三育ライフ・南沢】
〇当法人は施設が多く、各自治会とコンタクトをとるのが難しいがお祭りの開催や参加からつながりをつくっていきたいと考えています【椎の木会・中央町/八幡町】
〇法人・事業所の認知度をあげていく工夫が必要と感じている。地域のニーズを把握できていないので、今後継続・拡大していくためにもニーズ調査や他事業等との連携が工夫すべき点と考えている【龍鳳・氷川台】
〇福祉講座は地域の方に障がいをもった方の実態や暮らしを知っていただけるように、具体的な話から、政策的な話を聞ける方をお呼びし、多くの方に聞いていただけるように工夫している。効果としては、多くの方に森の会の事業を知って頂く機会となり、障がい福祉の理解促進に寄与していると考えている。地域に向けた納涼祭等は多くの方に気軽に参加していただけるものとなり、継続しやすく、皆が楽しめるものとなっている【森の会・大門町/前沢】
〇園庭開放に来ていた小学生に声をかけたら友だちを連れて夏にボランティアで来てくれた【豊川保育園・ひばりが丘】
結果からわかったこと
→様々な工夫で取り組みを進めるなかで、施設と住民に顔の見える関係が構築され、また新しいつながりができるなど、着実に効果が表れている。ある程度の期間、取り組みを継続することで、関係性が強化され、施設にも住民にも有益な取り組みに発展している。
Q.5 地域公益活動の地域への情報発信の方法について教えてください(複数選択可)
1.法人、事業所の機関紙 6法人(内訳:高齢1 障がい3 保育1 社協1)
2.法人、事業所のWEBサイト(ホームページ)
5法人(内訳:障がい4 社協1)
3.法人、事業所のSNS 2法人(内訳:障がい1 社協1)
4.関係機関・関係者等 5法人(内訳:障がい4 社協1)
5.町内や自治会の掲示板、回覧、ポスター掲示等 2法人(内訳:障がい1 保育1)
6.特にない 該当なし
7.その他 定期的な作品展示会への参加 1法人(内訳:高齢1)
Q.6 活動の今後の方向性について教えてください。
1.現状で継続したい 4法人(内訳:高齢1 障がい2 保育1)
2.拡大を検討している 4法人(内訳:障がい3 社協1)
3.縮小・終了を検討している 該当なし
4.見直し・検討中 該当なし
Q.7 今後、取組みたいもの(関心のある取組)があれば教えてください。
〇「食」を中心にした地域や人との関わり。子どもたちとの交流【マザアス・氷川台】
〇地域の方々の食の支援。障がい関係、児童関係など各分野の方々との共同でなにかできないか【三育ライフ・南沢】
〇地域との交流強化【椎の木会・中央町/八幡町】
〇教育機関(小・中・高)との交流による障害者理解の促進【恩賜財団東京都同胞援護会・幸町】
〇地域住民の健康管理(看護師によるプチ健康相談)、施設開放や備品等の貸し出し、障害者理解を深めるための出前授業、クーリングシェルターなど【龍鳳・氷川台】
〇地域と連携した防災訓練や、炊き出し、地域の方と現状を語り合う場を設けていきたい【森の会・大門町/前沢】
〇学童の受け入れや子ども食堂など、保育園が地域の子育て支援の場としてどんなことができるだろうか、という話は出ているものの、まだまだ具体的ではなく、なかなか実施に至らないのが現状です【豊川保育園・ひばりが丘】
結果からわかったこと
→各分野とも地域との交流や連携を強化していきたいことがわかった。
Q.8 その他、気になることなどあれば自由に記入してください。
〇法人連絡会の中での情報共有で、つながりができ始めている。今後も少しずつ進めていきたい【三育ライフ・南沢】
〇一つの施設だけで地域に呼び掛けても連携が難しい面が多く、間に社協さんが入って下さると良いと思ったりもします。地域連携についてもっと拡大していけたら良いと思います【森の会・大門町/前沢】