去る2月26日(月)、わたしたちの住む地域に「今あるチカラを見つけ合うこと」をテーマに、防災という課題に向かって活動するひと・団体の横のつながりを作ることを目的とした、防災情報交換サロンを開催しました。

日時 平成30年2月26日(月) 午後6時半~9時
場所 東久留米市役所1階 市民プラザホール(本町3-3-1)
内容 (1)事例紹介「神宝小学校避難所防訓練災における地域防災マップづくり」       
      東久留米市立神宝小学校 校長 小瀬 ますみ 氏
                 神宝小学校避難所運営連絡会 会長 田崎 敏行 氏
                 向台自治会 会長 内田 豊 氏
   
         (2)参加者同士の情報交換、共有                                              

   (3)その他
 当日は地域住民、ボランティアグループ、東久留米市ろうあ協会、障害者施設、高齢者施設、消防署、市防災防犯課など様々な団体から25名が参加、情報交換を行いました。

  事例紹介では昨年の11月19日(日)に行われた神宝小学校避難所防災訓練について3人の方にお話いただきました。
神宝小学校避難所運営連絡会会長の田崎さんからは、主に同連絡会の様子についてお話しいただきました。
 神宝小学校避難所防災訓練を実施するにあたり、平成28年11月から定期的な集まりの場を設け話し合いを続け「どうしたら防災に対する意識が高まり、たくさんの市民の方々に参加して頂けるのか」「大人たちだけが主体でやっていいのか」など、様々な議論を重ねてきたこと。また、「子どもたちに考えてもらうことは非常に重要」であり、「防災訓練を仕方なくやるのではなく、子どもの時から考えて取り組むことで意識が高まり、また家族を巻き込んで会話を増やす効果もある」こと。これらを踏まえ、チラシのレイアウト・配布方法の工夫や、当日の時間配分のアナウンス、訓練参加者へのわかりやすい誘導などを工夫した結果、当日は139世帯206人と多くの方の参加へとつながったことなど、とても具体的な内容でした。

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神宝小学校避難所運営連絡会   会長 田崎 敏行 氏

東久留米市立神宝小学校の小瀬校長からは、小学4年生の生徒による地域防災安全マップづくりを中心にお話しいただきました。
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神宝小学校4年生が作った地域防災安全マップ


  避難所防災訓練時に発表をした児童は、東日本大震災発生時には、まだ3歳か4歳だったという話に会場からは驚きの声があがりました。防災安全マップの作成にあたり、子どもたちは地図を片手に自分たちの通学路や地域を歩き、危険な場所、安全な場所を探したとのこと。「この道は、ブロック塀が危ない」「ここには消火器がある」「段差のある細い道は、お年寄りや車椅子の人は通りにくいかもしれない」など、地図には地域を実際に歩いたからこそわかることが多く示されていました。
 「学校が地域とつながることとして、地域の施設や歴史を見て学んだり、地域の力をゲストティーチャーとしてお呼びして、子どもたちに教えていただくだけでなく、子どもたちが地域から学んだことを、地域に発信するという新しい形をつくることができました」
  今回4年生が学んだことは、家族や地域の大人たちが防災への関心を持つ大きなきっかけにもなったとのことでした。

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東久留米市立神宝小学校 校長 小瀬 ますみ 氏

「私どもの自治会は自治会活動もやっていなくて、「防災とはなんだろう?」ぐらいにしか思っていませんでしたが、学校の協力的な姿勢がありまして、子どもさんから小学生までびっくりするぐらい協力してくれて目が覚める思いでした」と向台自治会会長の内田さん。「小学4年生の子どもたちが実際に自分の足で安全なところを見てきて、地域防災安全マップを作ったことは素晴らしい学習で、こういう子どもたちが大人になったら頼もしい」と今回の訓練を総括しました。
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    向台自治会 会長 内田 豊 氏

事例紹介及び質疑応答の詳細は、講義録(PDF.373kb)をご覧ください。
神宝小学校避難所防災訓練の詳細は、事業報告をご覧ください。

【グループに分かれての情報交換での意見・感想】
・「福祉の視点から災害弱者を考え、高齢者の方や支援が必要な方を中心に自治会として考えた方がいいのかなと考えた」
・「今回のように小学生たちが防災マップを作り、ここが安全なルートだ、ここが危ないと言ってくれれば、
  住民たちもやんわりと受け止めてくれるのではないか」

・「避難所で耳が聞こえない人たちをどう取り扱ってもらえるのか、どれほど協力をしてもらえるのか、
  コミュニケーションをどんどんとってほしい。
  避難所の中でより安全な避難をしていきたい。そのために他の人たちからどんどん声掛けをしてほしい、
  話を伝えて理解してほしい、そういう援助をお願いしたい」


東久留米市ろうあ協会 会長 平山 征子 氏
 私は難聴ではなく本当に聞こえません。今、日本中で地震や台風など色々な災害が起きています。東久留米に住んでいる聞こえない人たちも心配、懸念している状態です。ただ車椅子の人とか目の見えない人の場合は、障がいがあるということが目に見えますのでお手伝いする方もなんとなくわかっていただける面があると思います。
 ただし、皆さんご存知のように、私のようであれば、見ただけでは聞こえないということがわからないですよね。そういう時に「私は聞こえません」とはっきり伝えた時、手伝いできる方法を皆さんは、今は分からないと思います。ですから、市内の様々なところで避難訓練があった時にぜひ私たちも呼んでいただいて、一緒に逃げる、一緒に炊き出しを食べるなど、そういった情報をもらいたい。そのためには、手話が出来ない人がたくさんいますから、手話ではなく別な方法で、(例えば)口を大きくして話すとか、(伝えたい言葉を)書いてみせるとか、色々な方法で聞こえない人のサポートをしてもらいたい。それをここで少しずつ発信していきたいと思いました。
 今、市防災防犯課と打合せが始まっています。自分が聞こえないということを、周りにわかってもらえるために、私は耳が聞こえませんという目印としてバンダナをするとか、または笛、ヘルプカードを身につけるなど、そうしたことを、皆さんに伝えていきたいと思います。「自分の地域で避難訓練をやるから参加を」という風に、情報を知らせていただければありがたいです。

社会福祉法人森の会 広域地域ケアセンターバオバブ 施設長 岡島 弘子 氏
 大門町にありますバオバブの岡島と申します。前沢にプラタナスという施設がありまして、そこは車椅子の方、知的障がいの重い方のグループホームもあります。バオバブは通いでくる知的障がいの方が多いですが、隣の「えいぶる」とともに二次避難所(福祉避難所)になっています。
 障がいをもった方たちは、大きな集団で何があるかわからない状況、そういう環境下におかれるのがすごく弱いです。施設では、おそらくそういう方たちに一生懸命に(支援をすることに)なるかと思うのですが、そういう時に同じ地域にある施設として「障がいをもった人たちも、何か困っていることがあるのではないか?」と思っていただけるとありがたいし、自分たちが元気であった場合「こういうことは私たちができるからお手伝いにいきましょうか?」というような(お互いさまの)ことがどんどんできて、地域の一員ということで、障がいをもつ方たちも地域に存在していて、何かのときには支え合っていけるんだということを知っていただくことがまず最初かなと思って参加させていただきました。
 地域の中で、障がいをもった人が災害時にどこに避難したらいいか困っていたら、私たちの所に来ていただきたいし、障がいに合わせた支援というところで、私たちは力を発揮できるのかなと思っております。障がいを持った人達だけではなく私たちの施設が果たしていく役割もあって、協力をしていければいいなと思っております。今後とも、ぜひ日中の話し合いにも参加できるときは参加してきたいと思いますので、声をかけていただければお互いの住んでいる地域の情報交換ができてよいのではないかな、と思っております。

社会福祉法人竹恵会 特別養護老人ホームけんちの里 施設長 金子 昭男 氏
 下里にあります老人ホーム、けんちの里の施設長をしております金子と申します。けんちの里は二次避難所(福祉避難所)ということになると思います。日中ですと職員もかなり30人、40人といるのですが、夜間にもし震災が発生した時は、最大106人が入所なさっているが、夜勤が5人、宿直者が1人。ですから6人の職員で最大106人の方を対応しなければならない。うちの施設は、幸にも不幸にも不便な場所にあるので、逆に言えばバイクや自転車で通勤している職員も多く、ある程度の職員は確保できると思います。
 106人の利用者の方を支援しなければならないのと、二次避難所にもなっておりますので避難される方々の対応もしていかなければならない。ですから、そこをどうしたらよいだろうということで、今回こういった企画があるということで何か情報が得られればと思い参考にさせていただいております。
 今回、神宝小の取り組みを聞かせていただいて、先ほどもありましたが子どもを通してというところが本当にやり方が上手だなという印象を受けました。避難訓練というと大人しか参加ができないというところを、子どもを通じてうまく学校の避難所運営に結び付けていこうというところで、この取り組みは素晴らしい。今後、うちも二次避難所として連絡会のようなものをつくり、それを軌道に乗せていかないといけないのかなという部分で、重なる部分がありました。また今後も何かありましたら呼んでいただければと思っております。


 今回の防災情報交換サロンに関して、参加者からは「学校の取組み、子どもたちの地域への意識の高さにおどろきました」「神宝で行われた訓練の実現させる準備に力を感じました。それを知っただけでも参加した意味がありました」といったコメントが寄せられました。
参加者アンケート(PDF.204kb)

※ヘルプカードとヘルプマーク
ヘルプカードとは、障害のある方などが災害時や日常生活の中で困ったときに、周囲に自己の障害への理解や支援を求めるためのものです。

参考 東久留米市HP ヘルプカード   URL http://bit.ly/hehpka-dotoha
help card                                                                                    
                                                                     

ヘルプマークとは義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、作成したマークです。

参考 東京都福祉保健局 ヘルプマーク   URL http://bit.ly/herupuma-kutoha
help mark


【地域協働事業のお知らせ】

 今回報告にあった神宝小学校避難所防災訓練は、神宝小学校避難所運営連絡会と社会福祉協議会の協働事業として、行政や各種関連団体の協力を得て実施しました。
 平成30年度も、地域福祉の新しい課題に対して、社会福祉協議会とボランティア団体や市民活動団体、福祉施設が互いの強みを活かして行う取組み(講座、イベント、調査研究等)を募集します。詳しくは平成30年度 地域協働事業をご覧ください。

問い合わせ 東久留米市社会福祉協議会 ボランティアセンター
      電話 042-475-0739